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マウスピース矯正は歯ぎしりがあってもできる?影響・リスク・対策を矯正歯科医が解説

矯正コラム

2026.03.04

2026.03.04

「歯ぎしりの癖があるけれど、マウスピース矯正を受けられるのだろうか」そんな不安を抱えている方は少なくありません。睡眠中の歯ぎしりや日中の食いしばりは、ご自身では気づきにくいことも多く、矯正を検討する段階で初めて意識する方もいらっしゃいます。

結論からお伝えすると、歯ぎしりがあっても多くの場合マウスピース矯正は可能です。ただし、歯ぎしりの程度やお口の状態によっては、治療計画に工夫が必要になったり、マウスピース以外の装置が適していたりするケースもあります。

この記事では、歯ぎしり・食いしばりの基礎知識から、マウスピース矯正に与える具体的な影響やリスク、そして治療前・治療中にできる対策までをわかりやすく解説します。「自分の場合はどうなのか」を考えるヒントとして、ぜひ最後までお読みください。

目次

歯ぎしり・食いしばりとは?矯正前に知っておきたい基礎知識

歯ぎしり・食いしばりとは?矯正前に知っておきたい基礎知識

マウスピース矯正を検討するうえで、まず知っておきたいのが歯ぎしりや食いしばりの正体です。「歯ぎしり」と一口に言っても、その動き方や力のかかり方にはいくつかの種類があります。また、原因もストレスや噛み合わせなど人によってさまざまです。

ご自身の歯ぎしりがどのタイプに当てはまるのか、なぜ起きているのかを知ることは、矯正治療の計画を立てるうえでも大切な手がかりになります。ここでは、歯ぎしりの種類・原因・気づき方について、順を追って見ていきましょう。

歯ぎしりの3つの種類|グラインディング・クレンチング・タッピング

歯ぎしりは大きく3つのタイプに分けられます。

1つ目は「グラインディング」です。上下の歯を横方向にギリギリとすり合わせる動きで、就寝中に起きることが多いタイプです。音が出やすいため、ご家族やパートナーからの指摘で気づく方も少なくありません。

2つ目は「クレンチング」で、一般的に「食いしばり」と呼ばれるものです。上下の歯をぐっと強く噛みしめる動きで、音がほとんど出ないのが特徴です。そのため、周囲も本人も気づきにくく、知らないうちに続けているケースが多く見られます。

3つ目は「タッピング」です。上下の歯をカチカチと小刻みに打ち合わせる動きで、他の2つに比べると頻度は少ないとされています。

いずれのタイプも、歯や顎の関節に繰り返し大きな力がかかるため、放置すると歯のすり減りや顎の痛みにつながることがあります。

歯ぎしりが起きる主な原因|ストレス・噛み合わせ・生活習慣

歯ぎしりの原因はひとつではなく、いくつかの要素が重なって起きていることが多いです。

もっとも代表的な原因はストレスや精神的な緊張です。仕事や人間関係でプレッシャーを感じているとき、身体が無意識に緊張を発散しようとして、歯を強く噛みしめてしまうことがあります。

噛み合わせの不調和も原因のひとつです。上下の歯がうまく噛み合っていない場合、顎の筋肉が不安定な状態に置かれ、歯ぎしりを誘発しやすくなるといわれています。

さらに、飲酒や喫煙、カフェインの過剰摂取、睡眠の質の低下といった生活習慣も、歯ぎしりの頻度を高める要因として知られています。「自分はなぜ歯ぎしりをしているのだろう」と気になる方は、日頃の生活を振り返ってみることもひとつの手がかりになります。

歯ぎしりは自覚しにくい|こんなサインがあれば要注意

歯ぎしりの多くは睡眠中に起きるため、ご自身では気づいていないケースが珍しくありません。「自分には関係ない」と思っていた方が、矯正の初診相談で指摘されて初めて知る、ということもあります。

以下のようなサインに心当たりがあれば、歯ぎしりをしている可能性があります。

  • 朝起きたときに顎がだるい
  • こめかみのあたりに重さを感じる
  • 鏡で見ると歯の先端が平らにすり減っている
  • 頬の内側に白い線状の跡(圧痕)がある
  • パートナーやご家族から「寝ている間に音がしている」と言われたことがある

こうしたサインがひとつでも当てはまる方は、マウスピース矯正の相談時に歯科医師へ伝えていただくことをおすすめします。

歯ぎしりの有無や程度を治療前に把握できると、それを踏まえた治療計画を立てることができます。些細なことに感じるかもしれませんが、矯正をスムーズに進めるための大切な情報です。

歯ぎしりがあってもマウスピース矯正はできるのか

歯ぎしりがあってもマウスピース矯正はできるのか

「歯ぎしりがあると、マウスピース矯正はできないのでは」これは矯正相談でもよくいただく疑問です。結論からお伝えすると、歯ぎしりがあるからといって、それだけでマウスピース矯正を受けられないということはありません。

ただし、歯ぎしりの強さや頻度、お口の状態によって、治療の進め方や注意すべき点は変わってきます。大切なのは、ご自身の歯ぎしりがどの程度なのかを正確に把握したうえで、治療方針を検討することです。ここでは、歯ぎしりの程度ごとの考え方と、混同されやすいナイトガードとの違いについて解説します。

軽度〜中等度の歯ぎしりなら対応できるケースが多い

歯ぎしりや食いしばりは、程度の差こそあれ、多くの方に見られるものです。軽度から中等度であれば、マウスピース矯正で問題なく治療を進められるケースが大半を占めます。

近年はマウスピースの素材自体が大きく進化しており、以前と比べて耐久性が向上しています。たとえばインビザラインで使用されている樹脂素材は、長時間の装着にも耐えられるよう研究・開発されたものです。日常的な歯ぎしり程度であれば、すぐに割れたり穴が開いたりする可能性は低いといえます。

また、マウスピース矯正では約1〜2週間ごとに新しいマウスピースへ交換していくのが一般的です。交換頻度が高いぶん、仮に多少の摩耗があっても次のマウスピースに切り替わるため、治療全体への影響は限定的になります。

ただし、「軽度だから大丈夫」とご自身だけで判断するのではなく、検査と診断を受けたうえで歯科医師と一緒に確認していくことが大切です。

重度の歯ぎしりでは慎重な判断が求められる

一方で、歯ぎしりの力が非常に強い場合や、長時間にわたって無意識に続いている場合は、慎重な判断が必要です。強い力が繰り返しかかることでマウスピースが頻繁に破損してしまうと、そのたびに再作製が必要になり、治療がスムーズに進みにくくなることがあります。

「歯ぎしりがひどいから矯正は難しいと言われた」という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。そうした場合でも、ワイヤー矯正をはじめとする別の装置であれば対応できることがあります。マウスピース矯正だけにこだわらず、ご自身の状態に合った方法を一緒に探していくという視点が大切です。

歯ぎしりの程度を見極めるには、歯の表面のすり減り具合や顎の筋肉の状態、噛み合わせのバランスなど、専門的な検査が欠かせません。「自分の歯ぎしりはどのくらいなのだろう」と気になる方は、まず矯正歯科で検査を受けてみることをおすすめします。

歯ぎしり用マウスピース(ナイトガード)と矯正用マウスピースの違い

歯ぎしり対策として使われる「ナイトガード」と、矯正治療で使われるマウスピースは、見た目こそ似ていますが、目的も構造もまったく異なるものです。

ナイトガードは、歯ぎしりの力から歯や顎を保護するための装置です。比較的厚みのある素材でつくられており、歯を動かす機能はありません。一方、矯正用マウスピースは歯に計画的な力を加えて少しずつ動かしていくための装置で、0.5mm程度の薄い素材でできています。

「歯ぎしりが気になるから、矯正中もナイトガードを併用したい」と考える方もいらっしゃいますが、矯正用マウスピースを装着している時間帯にナイトガードを重ねて使うことは基本的にできません。矯正用マウスピース自体が歯の表面を覆うため、ある程度は歯ぎしりの力を分散させる役割も果たしてくれます。

とはいえ、歯ぎしりが強い方の場合は、矯正用マウスピースだけでは力の吸収が十分でないこともあります。どのような対応が適切かは、歯ぎしりの程度と治療計画をあわせて歯科医師が判断しますので、気になることがあれば遠慮なく相談してみてください。

マウスピース矯正中に歯ぎしりをするとどうなる?知っておきたいリスク

マウスピース矯正中に歯ぎしりをするとどうなる?知っておきたいリスク

歯ぎしりがあってもマウスピース矯正は多くの場合可能ですが、治療中に歯ぎしりが続くことで生じうるリスクについても、事前に知っておくことが大切です。リスクを正しく理解しておけば、過度に心配する必要はなくなりますし、万が一のときにも落ち着いて対処できます。

ここでは、マウスピース矯正中の歯ぎしりによって起こりうる代表的な影響を、具体的に見ていきましょう。

マウスピースの変形・破損につながることがある

矯正用マウスピースは、歯にフィットするよう設計された薄い樹脂素材でつくられています。日常的な使用には十分な強度がありますが、歯ぎしりによる強い力が繰り返しかかると、亀裂が入ったり、一部が変形したりすることがあります。

就寝中の歯ぎしりでは、通常の噛む力の数倍にあたる負荷がかかるともいわれています。とくにグラインディング(歯をすり合わせるタイプ)の場合、マウスピースの表面が摩耗しやすくなります。

ただし、マウスピース矯正では定期的に新しいマウスピースへ交換していくため、次の交換が近い時期であれば大きな影響にならないこともあります。破損や変形に気づいたときは、そのまま使い続けずに歯科医院へ連絡することが大切です。変形したマウスピースを装着し続けると、本来とは違う方向に力がかかり、治療計画とのずれが生じる場合があります。

治療計画どおりに歯が動かなくなる可能性

マウスピース矯正では、コンピュータ上でシミュレーションした治療計画に基づき、段階的に歯を動かしていきます。しかし、歯ぎしりによって想定外の方向や強さの力が加わると、計画どおりに歯が移動しにくくなることがあります。

とくに注意したいのが、奥歯への影響です。マウスピースを装着すると、その厚みのぶんだけ奥歯のほうが先に噛み合う状態になります。この状態で食いしばりが続くと、奥歯に過剰な力が集中しやすくなるのです。

定期的な通院で歯の動きを確認し、必要に応じて治療計画を修正することで、こうしたリスクは軽減できます。「計画どおりに進んでいるか」を歯科医師と一緒にチェックしていく姿勢が大切です。

奥歯の圧下と噛み合わせへの影響

マウスピースの厚みによって奥歯に力が集中する状態が長く続くと、奥歯が骨の中に少しずつ押し込まれていく「圧下」という現象が起きることがあります。圧下が進むと奥歯どうしの噛み合わせが浅くなり、前歯しか噛み合わない「臼歯部開咬」と呼ばれる状態を招く可能性があります。

こうしたリスクは、治療計画の段階であらかじめ考慮しておくことで予防につなげられます。歯ぎしりの傾向がある方の場合、マウスピースの噛み合わせ面を調整したり、マウスピース1枚あたりの使用日数を通常より長めに設定してゆっくり歯を動かしたりといった工夫が行われることもあります。

治療期間の延長や追加費用が発生することがある

マウスピースの破損や治療計画の修正が必要になった場合、当初の見込みよりも治療期間が延びたり、追加の費用がかかったりすることがあります。マウスピースの再作製には一定の時間を要するため、その間は治療が一時的に止まることになります。

「費用がどのくらいかかるのか」「破損した場合の保証はあるのか」といった点は、治療を始める前に確認しておくと安心です。矯正歯科によって費用体系や保証の内容は異なりますので、カウンセリングの際に遠慮なく質問してみてください。

なお、院内でマウスピースを作製できる体制を整えている医院では、再作製にかかる時間を大幅に短縮できる場合があります。鶴見ニコ矯正歯科では、インハウスアライナーの活用により、治療途中で生じた修正(リファインメント)にも約1週間で対応することが可能です。歯ぎしりによる不測の事態にも、治療が長期間止まりにくい体制を整えています。

矯正中に歯ぎしりが増えてしまうケースの理由

矯正中に歯ぎしりが増えてしまうケースの理由

もともと歯ぎしりの自覚がなかった方でも、マウスピース矯正を始めてから「歯ぎしりをするようになった気がする」と感じるケースがあります。これは珍しいことではなく、矯正治療にともなうお口の中の変化が関係しています。

マウスピースを装着すると、上下の歯の噛み合わせがそれまでとは少し変わります。歯が新しい位置へ動いていく途中では、一時的に噛み合わせが不安定になることがあり、その違和感に対して顎の筋肉が反応し、無意識に噛みしめやすくなることがあるのです。

また、マウスピースそのものの装着感に慣れるまでの間、口の中に異物がある感覚がストレスとなり、睡眠中の食いしばりにつながる場合もあります。さらに、矯正治療を始めたこと自体への緊張や不安が、精神的な要因として歯ぎしりを引き起こすこともあります。

こうした矯正中の歯ぎしりは、多くの場合一時的なものです。噛み合わせが安定してきたり、マウスピースの装着に慣れたりするにつれて、自然と落ち着いていくケースが少なくありません。

「矯正を始めてから歯ぎしりが気になるようになった」と感じたら、次の通院の際に担当の歯科医師へ伝えてみてください。マウスピースの噛み合わせ面を微調整したり、マウスピースの交換ペースを見直したりといった対応が可能な場合があります。一人で抱え込まず、気になったことはそのつど相談していただくのがいちばんです。

歯ぎしりがある方がマウスピース矯正を受ける際の対策

歯ぎしりがある方がマウスピース矯正を受ける際の対策

歯ぎしりがあるからといって、矯正をあきらめる必要はありません。治療前の段階から適切な対策を取り入れることで、歯ぎしりによるリスクを小さく抑えながら矯正を進めていくことは十分に可能です。

ここでは、マウスピース矯正をスムーズに進めるために取り組める具体的な対策を紹介します。日常生活のちょっとした意識で変わることもありますので、できるところから始めてみてください。

初診相談で歯ぎしりの有無や程度を正確に伝える

矯正治療を検討する際、最初にできる対策は「歯ぎしりのことを歯科医師にきちんと伝えること」です。ご自身で自覚がある方はもちろん、ご家族やパートナーから「寝ているときに歯をギリギリさせている」と言われたことがある方も、カウンセリングの場でそのことを伝えてください。

歯ぎしりの有無や程度が事前にわかると、歯科医師はそれを考慮したうえで治療計画を立てることができます。たとえば、マウスピース1枚あたりの使用日数をやや長めに設定する、噛み合わせ面の調整を細かく行う、通院時に歯の動きを入念にチェックするといった工夫です。

「こんなこと言って大丈夫かな」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、歯ぎしりの情報は治療の質に直結する大切な手がかりです。些細に思えることでも、遠慮なく伝えていただければと思います。

日中の食いしばり(TCH)を意識して改善する

夜間の歯ぎしり対策として意外に効果的なのが、日中の「食いしばり」を意識的に減らすことです。歯科の分野では、日中に上下の歯を無意識に接触させ続ける癖を「TCH(Tooth Contacting Habit)」と呼んでいます。

本来、リラックスしているときの口の中は、上下の歯のあいだに2mmほどのすき間があるのが自然な状態です。ところが、パソコン作業に集中しているときやスマートフォンを見ているとき、無意識に歯を噛み合わせたままにしている方は少なくありません。

日中に歯と歯が接触している時間が長くなると、顎を閉じる筋肉(咬筋や側頭筋)が過剰に活動しやすくなり、その影響で夜間の歯ぎしりや食いしばりも強くなるといわれています。

対策はシンプルです。デスクやスマートフォンなど、日中よく目にする場所に「歯を離す」と書いた小さなメモを貼っておく方法があります。メモが目に入ったときに、唇を閉じたまま上下の歯をそっと離す。これだけで、日中のTCHを減らすきっかけになります。

ストレスケアと睡眠環境の見直し

歯ぎしりの大きな原因のひとつであるストレスへの対処も、矯正中の大切なケアです。ストレスをゼロにすることは難しくても、日常の中で心身の緊張をゆるめる時間を意識的につくることが、歯ぎしりの軽減につながる場合があります。

就寝前の過ごし方を少し工夫するだけでも変化が期待できます。たとえば、寝る前にスマートフォンの画面を長時間見続けることを控えたり、軽いストレッチで身体の力を抜いてから布団に入るようにしたりするだけでも、睡眠の質は変わりやすくなります。

枕の高さも見直してみるとよいかもしれません。高すぎる枕は顎を引いた姿勢になりやすく、歯が噛み合った状態を長くつくりやすいといわれています。ご自身の首や肩が楽に感じる高さに調整してみてください。

こうした工夫はどれも特別なことではありませんが、日々の積み重ねが歯ぎしりの頻度や強さをやわらげる助けになります。

咬筋マッサージやボトックス注射による対処

セルフケアに加え、歯ぎしりの力そのものを弱めるアプローチもあります。ご自宅で取り入れやすいのが、咬筋(こうきん)のマッサージです。

咬筋は、頬からエラにかけて位置する噛むための筋肉です。歯を噛みしめたときに頬の外側が硬くなる部分がそれにあたります。この部分を指の腹で円を描くようにやさしくほぐすことで、筋肉の緊張がやわらぎ、歯ぎしりの力が軽減されることがあります。入浴中や就寝前など、リラックスした状態で行うのが効果的です。

セルフケアだけでは改善が難しいと感じる場合は、歯科医院でのボトックス注射も選択肢のひとつです。ボトックス注射は、咬筋の過剰な働きを一時的に抑える処置で、歯ぎしりや食いしばりの力を穏やかにする効果が期待できます。矯正治療中にも適用できるケースがあり、効果は数か月ほど持続するのが一般的です。

ただし、効果は永続的なものではないため、必要に応じて繰り返し行う場合もあります。ご自身に合った対処法を見つけるためにも、まずは担当の歯科医師に相談してみてください。

歯ぎしりが強い方の矯正|マウスピース以外の選択肢も視野に

歯ぎしりが強い方の矯正|マウスピース以外の選択肢も視野に

歯ぎしりの程度によっては、「マウスピース矯正にこだわらず、他の方法も含めて検討してみる」という選択が、結果的にスムーズな治療につながることがあります。矯正治療の装置にはそれぞれ特徴があり、歯ぎしりとの相性も異なります。

ここでは、マウスピース以外の矯正方法について、歯ぎしりとの関係を踏まえてご紹介します。

ワイヤー矯正は歯ぎしりの影響を受けにくい

ワイヤー矯正は、歯の表面にブラケットという小さな装置を接着し、ワイヤーの力で歯を動かしていく方法です。固定式の装置であるため取り外しの必要がなく、歯ぎしりの力によってマウスピースのように割れたり変形したりするリスクがありません。

また、噛み合わせの面(歯の上面)に装置がないため、歯ぎしりの力がそのまま装置にかかることも少なくなります。歯ぎしりが重度で、マウスピースの頻繁な破損が懸念される場合には、治療の安定性という点でワイヤー矯正にメリットがあります。

一方で、ワイヤー矯正には装置が目立ちやすいという特徴があります。見た目が気になる方にとっては悩ましい点ですが、最近では白いセラミック製のブラケットなど、目立ちにくい素材も選べるようになっています。

裏側矯正やハーフリンガルという選択肢

「歯ぎしりのことを考えるとワイヤー矯正のほうが安心だけれど、装置が見えるのは避けたい」そう感じる方には、裏側矯正(リンガル矯正)やハーフリンガルという方法もあります。

裏側矯正は、歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法です。外側からはほとんど装置が見えないため、見た目を気にされる方にも選ばれています。ワイヤー矯正と同じ固定式の仕組みであるため、歯ぎしりによるマウスピースの破損を心配する必要がありません。

ハーフリンガルは、上の歯は裏側、下の歯は表側にワイヤーを装着する方法です。会話や笑顔のときに見えやすい上の歯を裏側にすることで、審美性と治療のしやすさを両立させる工夫がされています。

どの装置がご自身に合っているかは、歯ぎしりの状態だけでなく、歯並びの症状やライフスタイル、ご希望によっても変わります。選択肢が広がることで、納得のいく方法を見つけやすくなります。

複数の装置に対応できる矯正歯科を選ぶことが大切

歯ぎしりの程度やお口の状態は一人ひとり異なります。だからこそ、マウスピース矯正だけでなく、ワイヤー矯正や裏側矯正など複数の装置に対応できる矯正歯科で相談することが、ご自身に合った治療への近道になります。

特定の装置だけを取り扱う医院の場合、その装置ではカバーしきれない症状や条件があったときに、十分な選択肢を提示できないことがあります。複数の治療法に対応している医院であれば、検査・診断の結果をもとに「この方にはどの方法がもっとも適しているか」を多角的に検討することができます。

鶴見ニコ矯正歯科では、マウスピース矯正(インビザライン・インハウスアライナー)に加え、表側ワイヤー矯正、裏側矯正(フルリンガル・ハーフリンガル)など幅広い装置に対応しています。日本矯正歯科学会認定医である院長・副院長のダブルドクター体制のもと、歯ぎしりの程度や噛み合わせの状態を精密に診断し、患者さまの優先したいことに合わせた治療方法をご提案しています。

他院で「歯ぎしりがあるから難しい」と言われた方のご相談もお受けしています。無理に治療を進めることはありませんので、ご自身のペースでお気軽にご相談ください。

まとめ:マウスピース矯正と歯ぎしりの不安は、正確な診断と適切な対策で解消できる

鶴見ニコ矯正歯科_カウンセリング風景

歯ぎしりの癖があると、マウスピース矯正に対して不安を感じるのは自然なことです。この記事では、歯ぎしりの基礎知識からマウスピース矯正への影響、そして具体的な対策まで解説してきました。

改めてお伝えしたいのは、歯ぎしりがあるからといって矯正治療をあきらめる必要はないということです。軽度から中等度の歯ぎしりであればマウスピース矯正で対応できるケースが多く、重度の場合でもワイヤー矯正や裏側矯正といった別の選択肢があります。大切なのは、ご自身の歯ぎしりの程度を正確に把握し、それに合った治療計画を立てることです。

日中の食いしばりを意識して減らすこと、ストレスケアや睡眠環境の見直し、咬筋マッサージやボトックス注射といった対策を取り入れることで、歯ぎしりの影響を小さく抑えながら治療を進めることができます。

「自分の歯ぎしりの程度でマウスピース矯正はできるのか」「どの装置が自分に合っているのか」その答えは、実際にお口の中を診てみないとわからない部分が多くあります。まずはカウンセリングで、気になっていることを何でもお話しいただくところから始めてみませんか。お一人おひとりの状態に合った方法を、一緒に考えていければと思います。

監修歯科医師

小田垣 直弥

院長

裏側矯正や口ゴボの改善を得意とする矯正歯科医として、一人ひとりの骨格や顔立ちに合わせた治療を心がけています。特に、見た目にこだわる大人の方には「見た目に矯正中だとわかりにくく、仕上がりにも妥協しない治療」を大切に、日本矯正歯科学会認定医として丁寧な診断とご提案を行っています。

裏側矯正や口ゴボの改善を得意とする矯正歯科医として、一人ひとりの骨格や顔立ちに合わせた治療を心がけています。特に、見た目にこだわる大人の方には「見た目に矯正中だとわかりにくく、仕上がりにも妥協しない治療」を大切に、日本矯正歯科学会認定医として丁寧な診断とご提案を行っています。

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